Ironman AUSTRALIA 2019 参戦レポート

超長文で、かつかなりマニアックな内容なので、めっちゃ暇or興味のある方のみお読みください😝

5月5日
4時30分起床 
アホみたいに騒がしい鳥の鳴き声で強制的に?起こされるw前夜21時に寝たため睡眠バッチリ!朝食を食べにゆくとアンディーがすでに食べており、一睡もできなかったと言っていた。朝食は毎日食べていたシリアル、ゆで卵、トースト1枚、コーヒー、オレンジジュースを取った。

朝食後、身支度を済ませて5時30分に妻に車で送ってもらい会場へ。日が出ていないこともあり、肌寒く下半身ウエットスーツ、上半身は長袖に上着を羽織って行動。

ヘルメットを被ってトランジションエリアに入り、バイクに補給食、ドリンクをセッティング。道路がデコボコしていて跳ねるため空気圧を100psiにセット(TOのアドバイス)最後にバイクにヘルメットを置いてトランジションエリアをでる。

徐々にアスリートが集まってきており、何と無くテンションが上がってくる(笑)6時30分にスタートする70.3の選手達はバタバタしている様子。

6時15分くらいからトランジションエリア近くに荷物を置いてウォーミングアップを始める。会場からランコースを使って15分ほどジョグをする。途中のショッピングセンターにトイレがあったのでそこで用を足して軽量化w

しっかり体が温まったところで軽くストレッチしながら着替えて、ストリートギアバックを預ける。まだまだ時間に余裕があるため会場の端っこで座って登ってきた太陽を浴びながら瞑想して心を落ちつかせる(レース前のこの時間をとても大事にしている)

持ってきたジェルを1つ取って7時頃にswimスタート地点に並ぶ(水のペットボトルを持っていつでも飲める状況に)スタートはローリングスタートでタイム順に4つのゾーンに別れており、ゾーン4(1時間12分〜2時間20分)の前の方に並ぶ。ふと横を見ると試泳している人がいたのでウエットをなじませるために少し水に入りウエットをしっかりたくし上げる(水に入るのがちょっと早すぎて体が冷える・・)そうこうしていたらアンディーと遭遇しおしゃべりしながらスタートまで一緒に過ごす。

7時10分にプロ男子がスタートし、ついでプロ女子、パラアスリートの順でスタートしエイジグループも7時15分にスタート!!と言ってもゾーン4がスタートするまではまだまだ時間がかかるため前に進みながら気持ちを高めてゆく。

<swim・1時間20分29秒>
いよいよ我々のスタートが近づき、アンディーとがっちり握手して健闘をたたえ合い7時34分にスタート!!!ローリングスタートのため出だしから自分のペース、自分のスペースを保って泳ぎ始める。泳ぎが小さくならないようにゆっくり大きく泳ぎ、プールでのストローク数17を何度もカウントしながら進む。ブイがやたらに大きくみやすいため方向性を失うことなく進む。

たまに人に接触しそうになるも冷静に避けて人混みに入らないようにしながら距離を進めてゆく。驚くほど冷静に自分の泳ぎを客観視できていて、ちょっと違和感があれば修正して練習したきた泳ぎ方に戻せた。1.7kmのところで一度階段のようなところを通過し後半のコースをチェック、思ったよりも近く感じる(35分経過)折り返して2.6kmで同じ階段を通過し(51分経過)残り少し。

が、この辺りから水温が下がってきたように感じ始める。前日の土砂降りの影響なのか??これまで何も問題がなかったふくらはぎが軽く攣りそうになる。泳ぎながら伸ばしながら絶対に攣らないように泳ぐ。なかなか回復しないまま、まさかの右も同じように攣りそうになり右に左に力を入れながら攣らないように泳ぎ続ける。そうこうしているうちにswimゴール地点が目に入るようになり、遠くに歓声が聞こえる気がする。なんかテンション上がって来て残りを泳ぎきって、無事に1時間20分29秒でswimアップ!!!

<トランジション1・13分56秒>
swimアップしてトランジションテントまで約200m。なぜか階段を登るコースセッティングw地味に疲れる。自分のギアバックを取ってテントに入ると寒さで体が震えてしまいうまく着替えられず・・。やはり水温が下がっていたようで向かいで着替えている選手もガクガク震えている。

ボランティアのおじさんがウエットスーツを豪快に脱がせてくれて、色々と手伝ってくれるが、指先がかじかんで時間がかかる。バイクパンツの上に仙骨ラクダを履くことにして、股間と仙骨部にワセリンをたっぷり塗り込んで擦れを予防する。また靴下を履く前に指にもワセリンを塗り込んでおく。アームウォーマーもつけてバイクパートへ!!

<bike・6時間45分>
バイクラックにゆくと周りはほとんどスタートしており、レベルの高さを感じる。と焦っても仕方ないので安全第一でのんびりスタート!すっかりお腹も空いており補給用のナッツをモリモリ食べながら前に進む。風があるためやはり寒く感じる。スタートしてしばらくはジェットコースターのようにアップダウンが続き、坂道が前に見えると気分が萎える(汗)こんな感じが10kmちょっと続くが、耐えるしかないので無理をしないでケイダンスが一定になるようにギアを選択して前に進む。

アップダウンセクションが終わると、海沿いのどフラットな道が待っている。永遠に続くように見える平らなコースはジワジワとくる上、向かい風が半端ない・・前に進む感じが乏しく苦しい時間が続き気がつくとまたアップダウン・・。スピードが出ないときは周りのアスリートとの会話を楽しんだりしながら気を紛らわせ折り返しのある島に向かう。途中で低血糖気味になり、眠気を感じたため柿ピーを食べて乗り切る(笑)島内も地味にアップダウンしておりまだ半分かと思うと気が萎える・・

が、折り返すと行きほどアップダウンの存在が気にならなくなり、なぜか良いペースで進める。どフラットの部分もやけにスピードが出て気持ちよく進める。エイドステーションは20km前後の間隔であるため毎回電解質水、バナナなどを受け取りながら食べ過ぎに注意しながら固形物も入れてゆく(最後までジェルは取らず)1周目の最後に名物の激坂がアスリートを待ちわびており、気をぬくとウィリーするレベルの坂道でどうにか気合いで登る。周りの応援もやたらに盛り上がるが、なぜあの激坂が必要なのか?と聴きたくなる(笑)どうにか1周目が終わり(90km3時間20分)

2周目はコースもわかっているため精神的には楽で、坂道で頑張っても大してタイムに影響がないので淡々と漕ぎながら周りの景色を楽しむ作戦に(笑)アップダウンが続く場所は下り坂を使ってスピードをあげてその勢いで登れるように調整。50km/hを超える場所も・・

相変わらず帰りのどフラット部分はやららにスピードが出て気持ちがよく、残り距離が少なくなっていることもあり、テンションが上がる(笑)が、残りあと少しにある最後の激坂が待ち構えておりちょっと迷ったが、ここで頑張ってもタイムには大して差がないだろうから、さらっと自転車を降りてゆっくり押しながら坂を克服し、ランに足を残すことに(笑)ということで長かった180kmの長旅が無事に終了!

<トランジション2・7分>
バイク中に風がかなり吹いており体が冷え気味に・・例によってボランティアのおじさがん色々と手伝ってくれるが、むしろちょっと焦ってしまう。バイクパンツとラクダはそのままにして、バイクジャージのみ着替えて、シューズをしっかり履いてバイザーを被って完了!!このときこの日一番のミスを犯して、あとで後悔することになるとは・・・

<run・5時間13分>
トランジションエリアを出てゴール地点の真横を通過して会場の外へ走り出します。が、走り出してすぐにポケットに入れるはずだった薄いジャケットを忘れてきたこと気がつく(汗)どう考えても寒くなるのは目に見えており、やらかした感ありありでスタートする。と言っても忘れ物は戻ってこないので、どうにかなるでしょと観客の応援を受けながらとにかく前に進みます。

足は全く消耗しておらずうっかり5分30秒くらいのペースで入れてしまう。がランでは上り坂、下り坂、エイドステーションは走らないと決めていたのですぐ歩くことに(笑)エイドステーションでコーラやバナナなどを受け取りながら淡々と前に進む。どこを走っていても熱い応援を受け取れて、子供達は手を出してくれるのでタッチしながら前に。日本での練習の時から「トントン、トントン、日野の2トン」のリズムがお気に入りだったので、ずーっとブツブツ日野の2トンと唱えながらリズムに乗って最初の10kmは1時間ちょっとで入る上出来な感じ。

2周目も日野の2トンは健在で?集中力を保ったままペースは安定して走り続けられる。エイドではなるべく歩いてしっかり補給してボランティアの子供たちとの会話を楽しむ。途中でサンドウィッチを取ったらベジメイトが塗ってあり、衝撃の味に驚いた(笑)ランパートもあまり食べ過ぎないようにしてコーラを中心にエネルギー補給をすることに。ハーフを過ぎて日が完全に落ちて風も吹いており、体が冷え始めたこともありペースが下がって安定している。

いつもならもっと歩くだろうところをなぜか走れる自分に気がつく。IRONMANの魔力なのか??そして4周目のリストバンドを受け取った時に「あと10kmでレース終わっちゃうのか?」と謎のメンタル状況になっていてこれまでの長い旅を思い出しながらコツコツと前に進む。右膝、左膝に痛みを感じるものの走れない程でもないので、日野の2トン作戦でとにかく前に。おまけに残り2kmはペースがちょっと上がって走っている!

そして長かったランもいよいよ会場に戻って来て、まばゆいばかりのライトと、大音量の音楽が響いてくる!42kmという看板をちらりと目にして、目の前にはフィニッシュラインへ続くあの花道が!!!!そこに足を踏み込むと両サイドをびっちりと人が取り囲み、ほかに何も聴こえないほどの大歓声で僕のゴールを讃えてくれる!そしてマイクから「EIJI MITA from Japan!! You are an IRONMAN!!!!!!!!!!!!!!」と長年憧れ続けたあのアナウンスが聴こえ、全身でみなさんからの声援を浴びながら何かに追いかけられるようにゴール!!!!!!!

超気持ちよく感動のゴールに浸っていたところ、係りの人に「家族があちらで呼んでますよ」と言われ、ゴール地点で待っていてくれた家族に全く気がつかずゴールしたことに気がつく(笑)家族はかなりの大声で叫んでいたらしいのですが、大音量のBGMと大歓声で全く聴こえず(汗)ゴール直前で一緒に写真を撮るはずが実現せず、ゴール後にゴール裏で一緒に撮りましたw

ということで、長かった初IRONMANの旅は13時間45分たっぷり楽しんで終了しました。ラストにちょっとやらかした感がありましたが、怪我なく無事に家族の元に帰ってこられたので全て良しとします(笑)

長文お読みいただき、ありがとうござました。何かの参考になれば幸いです。

旅のあれこれ

5/1 AM9時羽田発→シンガポール→シドニー

5/2 シドニー→AM9時過ぎポートマッコリー着 レンタカーでモーテルへ バイク組み立て、アスリートチェックイン 近所のスーパーで買出し

5/3 6時30分~8時30分試泳 車でバイクコース下見 コアラホスピタル見学

5/4 試泳は土砂降りのため行かず、午後からギアバック預託、バイク預託、トランジションツアーに参加 

5/5 レース当日

5/6 表彰、アワードバーティー、夕方ポートマッコリー→シドニー→ブリスベン

5/7 ブリスベン→シンガポール→PM4時羽田着

・今回の旅行はすべて個人手配。基本すべてネットで予約完結!

・航空券、宿泊はエクスペディアを利用。シンガポール航空で22時間のフライト(汗)子供たちが眠れるようなスケジュールを組んだため、総時間は長いが途中のトランジットで遊べて楽しめた。チャンギ空港ではトランジットの人に20ドル/1名のバウチャーを配布しており、申請すれば誰でももらえて、買い物可能!

・モーテルはとても快適なキッチン、ソファー付き。2ベットルーム、朝食付き。唯一残念だったのはバスタブが無かったこと。あれば完璧だった。ベトナム人のお母さんが細々と世話を焼いてくれる。室内もとても綺麗で駐車場も無料。

・レンタカーも日本から予約。受け取り、返却は超簡単でびっくり。交通システムは日本とほぼ同じ左側通行、右ハンドル。ターンアラウンドと言うシステムに慣れると快適に走れる。町中あちこちに駐車可能。ポートマッコリーは車があるとかなり便利。

・オーストラリア電子ビザ申請は日本の代行会社にネットで依頼。1名500円位

・レンタルwifiは羽田受け取り返却。価格比較サイト経由で予約すると格安で借りられる。モバイルバッテリーつけて1週間で6500円位

・現地simカードはシドニー空港で入手あちこち見て回って日数、値段で決めた(45Gで15ドル!!)携帯をsimフリーに出来れば現地simが一番安いし便利。国際電話も可能なものが多い。

・初日以外はモーテルで自炊。現地スーパーでお肉などを買って調理。ご飯が恋しかったが、パンで我慢wオージービーフ、ポークともにとても美味しい!